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【結納当日】伝統的な正式結納(関東式)の流れと口上とは?

伝統的な正式結納をしようと思っても、結納の流れと口上についてよくわからないですよね。そこで、この記事では、正式結納とは何か、正式結納(関東式)の流れと口上について詳しく解説します。

正式結納とは

正式結納とは、仲人が両家を行き来して結納品を届ける、もっとも伝統的な形式です。時間がかかり、仲人の負担も大きいため、現在では少なくなっています。

両家が近所でないと正式結納は成立しない

両家の家の位置がある程度近くであることも正式結納の条件となっています。両家の距離として、50km圏内の車で片道1時間程度が限度といえるでしょう。それ以上の距離になりますと、仲人にも失礼となってしまいます。

正式結納は長時間となりますので、仲人を引き受けてくれる人は限られてきます。
両家の距離が遠かったり、仲人を引き受けてくれる人がいない場合は、略式・簡略式結納を検討した方がいいでしょう。

正式結納(関東式)の流れと口上

関東式の正式結納では、男女が互いに結納品を贈り合うため、仲人は最初に男性宅で結納品を受け取って女性宅へ届けます。仲人は女性宅で受書、結納品を受け取って男性宅に移動します。仲人は男性の受書を女性宅に届けるのが一連の流れです。仲人は車で男女の家を一往復半することになります。

仲人が使者になり、負担の大きい正式結納では、仲人を気遣う言葉を口上に加えるようにしましょう。仲人の労が少なくなるように、仲人宅の移動、男女の家の移動にもタクシーなどの車を手配しておきましょう。

①男性宅に入室して席につく

仲人が男性宅に入室したら、一同は着席します。席次は仲人を上座。床の間を前にして、右から順番に男性本人、男性の父、男性の母の順番に並びます。

②入室とあいさつ

男性の父(or男性本人)があいさつして、仲人が口上を言います。

男性の父(or男性本人)「お忙しいところ誠にありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします」

仲人「このたびは、両家のご婚約が整いまして、誠におめでとうございます。ただ今より、結納のお取り次ぎをさせていただきます」

③男性の結納品を仲人に渡す

男性の母が結納品を仲人の前に置き、一礼して着席します。
男性の父は口上を述べて礼をします。

男性の父「これは(男性家)からの結納の品でございます。(女性家)へお取り次ぎのほど、よろしくお願いいたします」

仲人は目録をあらためて、口上を述べます。

仲人「かしこまりました。ご結納の品を確かにお預かりさせていただきます。ただ今よりお届けに参ります」

仲人が結納品を風呂敷に包み、仲人は退席します。
このとき、風呂敷は結び目を作らず、折りたたむようにして結納品を包みましょう。

④仲人は女性宅に行き結納品を床の間に飾りあいさつ

仲人は車で女性宅まで移動し、持参した結納品を床の間に飾ります。用意が整ったあとに、女性宅の一同は着席し、女性の父があいさつします。

女性の父「お忙しいところ誠にありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします」

仲人が口上を述べます。

仲人「このたびは、両家のご婚約が整いまして、誠におめでとうございます。(男性家)の名代として結納の品を持参いたしました」

⑤男性側の結納品を差し出す

仲人が男性本人の結納品を女性の前に置き、仲人は口上をします。

仲人「こちらは(女性側)から(男性側)へのご結納でございます。いく久しくお納めください」

※「いく久しく」は末永くという意味です。

女性側の一同が一礼をして、女性の父が口上を述べます。
女性の父「ご苦労さまでございます。本日はお忙し中、結納の品をお届けいただき、ありがとうございます。では、拝見いたします」

⑥女性側が目録をあらためる

女性本人が目録に目を通し、父→母の順に回します。女性の父が口上を述べます。

女性の父「ありがとうございます。いく久しくお受けいたします」

⑦女性側は受書と結納品を差し出す

女性の母が結納品を床の間に飾り、受書を仲人の前に置きます。女性の父が口上を述べます。

女性の父「これは(女性家)からの受書でございます。(男性家)へお取り次ぎのほど、よろしくお願いいたします」

そして、女性の結納品を仲人に渡します。女性の父と仲人が口上を述べて、一同は礼をします。

女性の父「これは(女性家)からの結納の品でございます。(男性家)へお取り次ぎのほど、よろしくお願いいたします」

仲人「かしこまりました。ご結納の品を確かにお預かりさせていただきます」

仲人が結納品を風呂敷に包み、仲人は女性宅を出ます。

⑧仲人は男性宅で結納品を床に飾りあいさつ

仲人が男性宅に移動し、仲人は結納品を床の間に飾ります。
男性の父(or男性本人)「お役目、お疲れさまでございます」

⑨女性側へ受書と結納品を差し出す

仲人が受書を男性の父(or男性本人)の前に置き、仲人が口上を述べます。男性の父(or男性本人)は受書をあらためて口上します。

仲人「(女性家)におかれましては、結納の品、いく久しくお納めくださいました。こちらはその受書でございます。いく久しくお納めください」

男性の父(or男性本人)「ありがとうございます。いく久しくお受けいたします」

次に、結納品を男性の父(or男性本人)の前に置き、仲人が口上します。

仲人「こちらは(女性側)から(男性側)への結納品でございます。いく久しくお納めください」

⑩男性側が目録をあらためる

男性本人→父、母の順に目録を確認します。男性の父(or男性本人)は口上を述べます。
男性の父(or男性本人)「ありがとうございます。いく久しく納めさせていただきます」

⑪仲人に受書を渡す

男性の母が結納品を床の間に飾り、受書を仲人に渡し、男性の父と仲人が口上を述べます。

男性の父「これは(男性家)からの受書でございます。重ねてご足労をおかけしまして恐縮ですが、(女性家)へお取り次ぎのほど、よろしくお願いいたします」

仲人「かしこまりました。これよりお届けに参ります」

⑫女性宅で受書を渡し、締めのあいさつ

仲人は再び女性宅に移動します。女性宅で仲人が受書を女性の前に置き、仲人が口上を述べます。

仲人「(男性家)の受書でございます。ご結納の品はいく久しくお納めくださいました」
女性の父「確かにお受けしました。大役お疲れさまでございました」

仲人が締めのあいさつをして一同は礼をします。

仲人「これでめでたく、(男性家)と(女性家)のご結納が整いました。本日は誠におめでとうございます」

女性の父「本日はありがとうございました。心よりお礼を申しあげます」

⑬結納後の流れ

女性宅で祝い膳を囲み、会食をします。会食のときは、仲人の労をねぎらうため、仲人を上座に案内しましょう。

仲人が祝い膳を省略や辞退した場合は、「御酒肴料」(ごしゅこうりょう)を両家の連盟、または負担した側の姓名で包みます。金額の目安は2万円です。車を手配してない場合は、お車代を包み渡しましょう。

まとめ

・正式結納とは、仲人が両家を行き来して結納品を届ける、もっとも伝統的な形式
・正式結納は仲人の負担を考慮すること
・正式結納の流れと口上は事前に確認しておくこと

正式結納(関東式)の流れと口上についてはこの記事を参考にしながら行いましょう!

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