【結婚当日】仏前式の挙式本番の流れとは?
数ある挙式スタイルの中のひとつである、「仏前式」。
教会式や人前式とは違った、緊張感。
寺院が醸し出す、チャペルや専門式場とはまったく違う、思わず背筋が伸びてしまうような、厳かな雰囲気。
ご本尊や杯から感じられる仏教の伝統。
仏前式にはこのようなイメージをお持ちの方が多いかと思います。
ところで、仏前式中では、具体的にどのようなことを行うのか
どのような流れで進行するか、ご存知ですか?
「仏前式って、どんな流れなの?」
「実際、どういったことをするの?」
「チャペルでの挙式みたいに、指輪の交換、誓いのキスとかはないの?」
「近々、仏前式に参列するんだけど、どんな雰囲気なのかな?」
などの疑問や不安をお持ちのあなたのために、
今回は、仏前式の流れを紹介します。
新郎新婦の登場の仕方、参列者の並ぶ順番、お神酒の飲み方、数珠の持ち方など
細かい点も含めて紹介しています。
これを読んでおけば、仏前式に慣れていないあなたでも
ある程度の知識を踏まえ、ある程度余裕を持っている状態で
当日をむかえられます。
ぜひ、抑えていきましょう。
仏前式とは
仏前式は挙式スタイルのひとつであり、
仏教の教えに基づいて行われる「新郎新婦の、来世までの結びつきを誓う」ための式です。
仏前式は「因縁」という教えに基づいています。「2人の結びつき(結婚)は、前世からの因縁、そして先祖の慈悲によるもの」という内容です。挙式を通して、この因縁を仏様・ご先祖様に報告し、感謝の気持ちを伝え、「来世までの結びつき」を誓います。
雰囲気は教会式などと違い、厳かで緊張感があるものです。ですが、「指輪の交換」、結婚生活の苦楽を誓う「司婚の儀」など、共通の儀式があります。
『仏教の伝統を重んじた挙式がしたい!』
『「因縁」の教えを素敵と感じた!』
『緊張感、引き締まった雰囲気の挙式がしたい!』
『私たち2人の結びつき、両家の親族の結びつきを強く感じられる挙式がしたい!』
と思っていらっしゃる方にオススメの挙式スタイルです。
仏前式の流れ
親族・列席者入場
親族・参列者が入場します。
並ぶ位置は、仏前に向かって、
右側に新郎側の参列者、左側に新婦側の参列者となっています。
新郎新婦入場
媒酌人夫妻に付き添われて、新郎新婦がそれぞれ別の入口から入場します。
中央で両者が揃い、壇前に進みます。
司婚者入場
挙式の司会をつとめる僧侶(司婚者)が入場します。
そして、僧侶が焼香を行い、一同は合掌します。
敬白文(けいびゃくもん)朗読
僧侶が本尊前の礼盤に上がり、仏様・ご先祖様に「敬白文」を読み上げます。
「敬白文」新郎新婦の結婚を報告するための言葉です。
一同は起立します。
念珠授与
僧侶は、仏前に供えられている念珠を新郎新婦に授けます。
白いリボンがついたものを新郎へ
赤いリボンがついたものを新婦へ授けます。
新郎新婦はこの念珠を、
左手の親指以外の四指にかけて合掌します。
念珠はその後、挙式が終わるまで持ったままです。
指輪の交換
新郎新婦は僧侶から指輪を授かります。
新郎→新婦、新婦→新郎の順で
相手の左手薬指に指輪をはめます。
司婚の儀
僧侶が新郎新婦へ、これからの結婚生活の苦楽を共にする誓いを求めます。
2人はそれぞれ「誓います」と答えます。
その後、新郎新婦でご本尊(ごほんぞん)に向けて、「誓詞(せいし)」を読み上げる場合があります。
「誓詞」とは、誓いのことばのことです。
僧侶は2人の誓いを聞いた後、挙式の参列者一同へ
結婚成立を認めることばを読み上げます。
司婚の儀は、教会式での「誓いの言葉」に近いです。
焼香
左手に念珠を下げたまま、新郎→新婦の順に1回ずつ焼香し、合掌します。
続いて、参列者も焼香します。
誓杯
新郎新婦がお神酒を飲み交わします。
これは、夫婦の契りを結ぶ意味があります。
誓杯の手順
大中小の3つの杯を使います。
まず、小杯で新婦→新郎→新婦の順で。
次に、中杯で新郎→新婦→新郎の順で。
最後に、大杯で新婦→新郎→新婦の順で飲みます。
飲む際は、1回目と2回目は口をつけ、3回目で飲みます。
誓杯は、神前式の「三婚の儀」と同じものです。
親族固めの杯
参列者全員で起立し、配られる杯を受け取ります。
そして、「誓杯」と同じように3回に分けて飲み、合掌します。
法話
僧侶が、新郎新婦の新たなスタートを祝うことば、
そして法話を述べます。
法話とは、仏教の教えに基づくありがたいお話のことです。
退場
一同起立して合掌、礼拝をします。
退場する際は
僧侶→新郎新婦→媒酌人夫妻右→両親→親族
の順に並びます。
まとめ
・列席者が入場する際、並ぶ位置が決まっている
・一同での合唱など、僧侶や新郎新婦に続いて、列席者が行う動作もある
・誓杯では、お酒の飲み方が決まっている
今回は、仏前式の流れを紹介しました。
加えて、式中の入場時の並び方、お神酒の飲み方、動作などの細かい点も紹介しました。
挙式の流れと細かい点をお把握しておけば、当日にあたふたしてしまうことはないかと思います。
ただでさえ緊張してしまう挙式ですが、
前もって知識を詰めておき、自信を持って挙式に臨めるようにしましょう!